エゴは強がることをしますが、逆に弱がることもします。
一般的に強がることが多いのは、「強い」は「弱い」よりも価値観的によいものとされているからです。
そのため、よい価値観でない「弱い」をあえてやろうとはしません。
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弱いにもメリットがある
弱いをあえてやろうとはしませんが、弱がったほうがいろんな面でメリットがあるケースがあります。
たとえば、仮病ってそうですよね。嫌なことがあってどうしてもそれを避けたいとき、仮病を使って避けます。
バカなフリ、できないフリをしたほうが助かる場面もあります。
有能だと思われたらやっかいな仕事を任されるときは、バカアピールしますよね。
弱いとそれ以上責められにくい
弱いことが有利に働く場合もあります。
一般的に、弱いものをいじめることは価値観的にダメなことです。
弱いフリをすると厳しく当たられなくなります。
病気の人に厳しいことって言えませんよね。言ったら、自分がすごい非道な人になってしまいます。
それを利用して弱がることもあります。
弱者のハラスメント
「弱者のハラスメント」という言葉があります。
弱者であることを利用して、相手をコントロールしようとすることです。
「私は心の病気なのに」「私が悪いから」「私はダメな存在だから」・・・そういう言葉を使い、逆らえないようにうまくコントロールします。そして、周りの人は振り回されます。
弱さがパワーになる
弱者を攻撃するのは、ひどい人、冷たい人、人間的でない人、非道な人・・・そんな価値観がある以上、弱者そのものがパワーとなるのです。
かといって弱者を攻撃するのも筋違い
でも、そういう人を攻撃するのも筋違いです。
弱者にしがみつかなければ生きていけないくらい弱いのです。
弱がりさんを理解する
本当の意味で「弱さ」を認めているわけではないので、表面的には強くなりたいと願っています。
でも、強くなれず、どうしようもなく「弱さ」を武器にして生きるしかないのです。
本人にとってはすごく苦しいのです
弱がりさんの世界は恐れだらけ
弱い存在が、さらに弱がると、もっと弱い存在になり、結果として、世界は不安だらけ、できないことだらけ、無力感の塊です。
だから「弱がるな」と批判しても意味がなく、本当にできないのです。
「弱さ」という武器を失うと、弱いのに丸腰になり、恐すぎて閉じこもるしかできなくなります。
弱がりさんはどうすればいいか?
弱がっている人は、弱さと強さの両方を抑圧しています。
強さを出さないようにしているのと、弱さをダメだと思っていて否定しています。
自分の強さを少しずつ見つける
一つのアプローチは自分の中に強さがあることを少しずつ見つけていくことです。
弱いと思っていたけど強い面もあったことに気づくことです。
そして、強い面を出しても生きていけることを理解し、少しずつ強さを受け入れていきます。
弱さを否定せず理解する
同時に自分の弱さを全面否定するのではなく、弱さのよさも理解していきます。
弱さを受け入れていくと自然体を許せるようになり、自然に本来の強さが出てきます。
だんだんと弱がる必要がないことを理解します。
弱さを受け入れると、弱くなってしまうという思い込みがある人が多いですが、実際には逆で、弱さを受け入れないために弱いままになっています。
弱がりさんに必要なのは批判ではなく愛
ちなみに、強がりさんにも、弱がりさんにも、与えるのは「批判」や「攻撃」ではなく、愛ですよ。
女性性(母性)の愛と男性性(父性)の愛の両方です。
女性性の愛は受容です。受け入れることです。癒しです。
男性性の愛はエンパワーメント(力を引き出すこと)です。勇気づけることです。自信を回復させることです。
男性性の愛は愛のムチです。自信を失いすぎている人は自信を持たせる愛も必要でしょう。
女性性の愛と男性性の愛の両方を「自分が」自分に与えることです。