エゴは利己(自己中心)が根底プログラムであり、集団化し集団貢献を図ろうとするプログラムであることを説明しました。
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集団貢献のために必要なものは?
集団貢献を図るために必要なものはなんでしょうか?
集団の利益をもたらすことができる「才能」「能力」「技術」です。
才能に振り回される
そのため、これらを持っている人が重宝され、個人もそれを求めることを美徳とします。
そのため、才能、能力、技術を持っていない人は劣等感、自己否定を抱えることになります。
才能、能力、技術といっても多種多様なものが必要です。一つの才能だけではありません。そのため、自分の個性に合ったものや興味があるものを伸ばそうとします。
能力が上がれば価値が上がる
これらの才能、能力、技術を伸ばすのは、自分の価値を上げるためであると言えます。
自分の価値を上げられればそれだけ生き残ることが有利になります。
企業で言えば、価値が高い人ほど高給を得られます。
エゴは価値を上げ続けようとするプログラム
エゴの主要プログラムの一つは、このように自分の価値を上げ続けることです。
エゴは拡大していくという性質を持っています。
拡大し、大きくなればなるほど力を持つことができ、この衝動はキリがなく続きます。
価値を上げようとするエゴの衝動は限度がない
この「キリがなく拡大し続けようとする」というのもエゴの大事な特徴なので覚えておいてください。
価値を高めるために何をする?
では、価値を高めるというのは具体的には何をやるのでしょうか。
これはその人が持っている価値観に従って高めようとします。
たとえば、戦国時代の武士であれば、腕っ節の強さ、戦術の理解、統率力、武器の使い方、武術の教え方などを高めようとするでしょう。
女優であれば、演技力、感情移入力、表情力、美しさ、ファッションセンス、振る舞いなどを高めようとするでしょう。
男性の典型的な価値観
細かいところまで見るとたくさんありますが、たとえば男性ではおおざっぱなところではこんな価値観でしょうか。
- よい大学に入る
- よい会社に入る
- より勉強ができる
- よりスポーツができる
- より仕事ができる
- より収入を得られる
- より女性に好かれる
- よりアートスキルを高める
- よりコミュニケーション力を高める
- よりユーモア
- より活動的
- より知性の幅が広い
- よりよい容姿
- よりリーダーシップ
- より慕われる性格
よい学校や会社を目指す理由
よい学校やよい会社を目指すのは、強力な集団に所属したほうが生き残りやすいからです。
だから強力な集団に所属することを求めます。
それを皆が求め、強力な集団ほど価値があるものだと見なされます。
よい学校や会社に所属している人は、称賛を受けやすいです。すごい人だと見られがちです。
これもよい学校や会社に所属したいという動機づけになります。
会社に所属した後は、今度は会社内での価値を高めることを目指します。会社の構造はピラミッド構造になっているので、ピラミッドの頂点を目指すことになります。
そうやって自分の価値を高め続けることをやっていきます。
エゴは「足りない」が大前提
「エゴとは何か?」のところで、エゴの根底にあるのは欠乏と書きました。
分かりやすく言えば「足りない」です。
エゴは真に満たされることはない
「足りない」が大前提にあるので、あるスキルを身につけてもそこで満足しません。
今度は別の足りないスキルに目が行きます。そしてそれを身につけようとがんばります。
がんばってそれを身につけたとしても満たされるのは一瞬だけです。
また「足りない」感覚が出ます。
足りない→がんばるの無限ループ
それを埋めるために「がんばる」→一時的に埋まるけどまた「足りない」が出てくる→「がんばる」→・・・
この繰り返しです。
できなかったら自己否定
ちなみにがんばっても手に入らないときもたくさんあり、その場合は「私はダメだ」「どうせ私なんて・・・」などのネガティブな感覚になります。