感情を感じるときに、同化して感情を感じた方がいいというアドバイスと、同化を外して(分離して)感情を感じた方がいいというアドバイスをすることがあります。
この2つは矛盾するアドバイスです。
どちらかが善ではなく、ケースバイケースです。
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感情と同化して感じたほうがいいケース
感情と同化した方がいいケースは次のような人や場合です。
- 感情を感じるとき、いつも客観的になってしまう人
- インナーチャイルド(イメージ上の人物)の感情と、自分とつながっておらず、今の自分には実感がない場合
- 体感覚としてあまりリアルではない場合。体感覚がほとんど伴わない場合
こういう人の場合、感情エネルギーに気づいている状態ではなく、感情エネルギーと乖離している状態です。
乖離しているときは感情解放のツールを使ってワークしても、上っ面の感情エネルギーしか解放されません。すぐ楽になりますが、何も変わっておらず、また苦しむことになります。
乖離の原因
乖離の原因は、感情を感じたくないためです。
これまでの人生のどこかで感情を感じることを抑えるようなプログラムを身につけたはずです。
感情エネルギーを捉えるレッスンが必要
乖離していると感情エネルギーを捉えられないので、感情エネルギーを捉えるレッスンが必要になります。
どうするかというと同化するのです。
インナーチャイルドに同化して、客観視せず、自分だと捉えます。
この感情は「自分の感情」だと思ってください。
そして、できるだけ身体の感覚を感じるようにしていきます。
はじめは同化しようとしてもなかなか難しいでしょうが、だんだん感情エネルギーを捉えられるようになっていきます。
体感覚を感じるレッスンも有効
今後書く記事ですが、体感覚を感じるレッスンをすると、感情エネルギーを少しずつ捉えられるようになります。
感情を感じても大丈夫とインナーチャイルドに伝える
「感情を感じても大丈夫」と胸に手を当てて胸に語りかけてあげたり、インナーチャイルドに語りかけてあげることも有効です。
何度も言ってあげて大丈夫です。
少しずつ、感じられるようになります。
感情を感じる機会があればゆっくり感じてみる
怒りや悲しみが湧いてきたとき、あるいはポジティブな感情でも構いませんが、感情そのものを味わう練習をしてみましょう。
感情を感じても大丈夫という経験を積むほど、感情を抑える無意識のプログラムは弱まっていきます。
地道なトレーニングをやっていきましょう。
だんだん感情を感じられるようになります。
感情の同化(同一化)を外したほうがいいケース
一方、感情の同化を外したほうがいいケースは次のような人や場合です。
- 感情を強く感じやすい
- 感情に飲み込まれている
- 強烈な体感覚を伴う感情が生じている
- 感情のリアリティが強烈
- パニック的な感情
- 強迫観念的な強い衝動
こういう場合は感情との同化が強すぎて、この状態も感情エネルギーをうまく扱えません。
そのため、感情エネルギーを浄化するのが難しいのです。
つまり、感情エネルギーとは、感じすぎても、感じなさすぎてもうまく扱うことができないものと覚えておいてください。
前にも書きましたが、泣いているから感情解放ができているというわけではありません。
泣く、泣かないは全く関係ありません。
感情エネルギーをきちんと意識できているかどうかです。
同化を外していく
同化が強い人は同化を外す必要があります。
「今の感情は自分の感情ではない」と言い聞かせます。
「この感情はインナーチャイルドの感情である」と分離させます。
「この思いはすべてエゴのおしゃべりであって私がしゃべっているのではない」と分離させます。
「肉体の一部(胸に感じていたら胸)に感情エネルギーが存在している」と分離させます。
「意識の中に感情エネルギーが生じていて、そこに気づいている」と分離させます。
なかなか自分で同化を外すのは難しいかもしれないので、はじめは誘導してもらうか、あるいは、上記の言葉を用意して、感情を感じる練習をしていくとよいでしょう。
同化の外し方については次の記事でもっと詳しく説明していきます。