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考える力を高める「メタ思考」
気づき力を高めるには、考える力(思考力)を高めることが大切です。
考える力のトレーニングとして、メタ思考という概念があります。
メタ思考とは
「メタ思考」とは物事を一つ上の視点から見るという思考です。
俯瞰的に見る、客観的に見るという感じです。
たとえば、会社組織であれば、平社員であればマネージャーの視点で見ること、マネージャーであれば社長の視点で見るという感じです。
メタ思考は「気づき」を生みやすくする思考
一つ上の視点から見ることで、今まで見えなかったものが見えるようになります。
このとき「気づき」が生まれます。
つまり、メタ思考は「気づき」を生みやすくする思考です。
メタ思考は心のプログラムを緩めるうえでも有効
これは心のプログラム(思い込み、ビリーフ)を緩める上でも非常に有効です。
自分らしさを制限するような心のプログラム(例:目立つと叩かれる、私は無力だ・・・)を緩めるには、誤解を解く必要があります。
心のプログラムが生じる原因は、刷り込み、心の傷から来る実体験、狭い捉え方から来る思い込みなどです。
メタ思考で心のプログラムを見つめていくと、違う捉え方ができるようになるので、心のプログラムが緩んできます。
一方的に悪だと思っていたものがそうではないことに気づきます。
メタ思考は視野を広くする
メタ思考を鍛えると、視野が広くなるため、心のプログラムは強いものとなりにくいです。
「こうあるべきだ」と強く思うのは、視野が狭くなっているからです。
セルフイメージが下がっているときは視野が狭い
ちなみに、視野が狭くなるときとは、自分が小さくなっているときです。脳が子ども返りしているとき、ピンチのとき、セルフイメージが下がっているとき(低いセルフイメージと同化しているとき)、自己否定しているときです。
感情が強いときも視野は狭い
また、ネガティブな感情が強くあるときも視野が非常に狭くなっています。
怒りまみれのときは被害者意識からなかなか抜け出せません。
「相手が悪い」しか見えていません。
そのため、心理カウンセリングでは感情解放や、同化を外すことを重視しますが、私はそれに加えて「メタ思考」も重視します。
高い視野で考えてもらうことで、気づきを促しています。
すると「気づき」が生まれてスッキリされます。
優れた心理カウンセラーになるにはメタ思考が必須
また、心理カウンセリングでは「メタ思考」ができなければ、優れた心理カウンセラーにはなれないと感じています。
クライアントの悩みは、実は真の悩みではないことが数多くあります。
メタ思考ができないと、「クライアントの悩みをどうやって解決しようか?」という発想になります。
メタ思考ができると、「クライアントの真の悩みは何か?」を見つけようとする発想になるため、カウンセリングの進め方がまったく違います。
メタ思考ができれば、クライアントの本当の悩みを解消できるので、より結果と満足度が高くなります。
メタ思考はマクロとミクロの2つの視点を意識する
メタ思考は、マクロ(より大きい、抽象的)の視点とミクロ(より細かい、具体的)の視点の2つを意識します。
特にマクロの視点を持つことは、多くの人が苦手な点なので、マクロの視点を持つトレーニングをすると、考える力はかなり向上するでしょう。